「山って…何なん?」 と何度もつぶやくことから始まった、山主候補生の活動日記
祖父が残した言葉をきっかけに、山へ通いはじめた「私」。祖先が守ってきた山とは何なのか、そもそもどこにわが家の山があるのか。自ら「山主候補生」となった「私」による、山のこと、人との出会いを綴った山の活動日記。
山川 愛(やまかわ あい)
愛知県在住。公益財団法人かすがい市⺠文化財団プロデューサー。金沢美術工芸大学工業デザイン科を卒業後、アートマネジメントの領域で活動。同財団に入職後は、展覧会や演劇公演の企画・広報、昨今は自分史を始めとした市民との協業事業を担当。2021年から亡き祖父の山に入り、山主として自分に何ができるかを模索している。
爺さまが残したもの
[新連載] 2020年の春、爺さまが亡くなった。最後の言葉は「山は、もう、いい」だった。
ところで…「山」ってどこにあるの?
祖父と過ごした思い出の山はどこにあるのだろう? 行けば「うちの山」ってわかるのだろうか?
山の境界を歩く(1)
静岡県浜松市の水窪町で出会ったのは、自伐林家に生まれ、山と共にいきてきた一人の若者だった。
山の境界を歩く(2)
山の境界を目指し、いよいよ山の中へ。道のない山面を必死で上がると、爺さまたちが守った山の姿があった。
山の境界を歩く(3)
相続する山がどこにあるのか、境界線がどこなのか。山を歩き、県庁を訪ねてわかってきたその全貌とは?
境界を知って、そして
山へ通うようになって3年、境界を歩いたからこそ見えてきた、次の道とは?
もう、欲しいものなんて無い
山を相続した私は、木を伐ることを学び始めた。その営みと共に、出会いや別れも訪れる。